訪問看護、週に何回来てもらえる?
回数は、利用する保険・病気や状態・主治医の指示によって変わります。医療保険と介護保険の違い、週4日以上訪問できる条件を整理します。
目次
まず結論|訪問看護は週何回まで?
大きく分けると、次のように考えると分かりやすいです。
医療保険|通常
原則、週3日まで
病気や状態によって例外があります。
医療保険|別表7・別表8
必要に応じて週4日以上
対象の疾病・状態に該当し、頻回な訪問が必要な場合です。
特別訪問看護指示書の期間
原則、週4日以上の訪問が必要
一時的に頻回な訪問が必要な場合が対象。状態に応じて連日の訪問も行います。
介護保険
一律の「週○回まで」はありません
本人の状態やケアプラン、支給限度額などを踏まえて決めます。
医療保険の訪問看護は、原則として週3日までです。
一方、厚生労働大臣が定める疾病・状態に該当する方などについては、医学的な必要性に応じて週4日以上訪問できる場合があります。厚生労働省の現行基準でも、別表7・別表8に該当し、週3日を超える訪問が必要な利用者が対象として定められています。
それぞれ詳しく見ていきます。
医療保険の訪問看護は原則「週3日まで」
医療保険の訪問看護は、原則として週3日までです。
週3日訪問する例
月曜日・水曜日・金曜日
ただし、すべての方が週3日までというわけではありません。
病気や状態によっては、週4日以上の訪問看護が必要になる方もいます。
その代表的なものが、「別表7」「別表8」です。
よくある間違い|週3日訪問した後、土曜日に緊急訪問が必要になったら?
医療保険で「原則週3日まで」の訪問看護を利用している方が、月・水・金の3日間に訪問を受け、土曜日にも緊急訪問が必要になった場合はどうなるでしょうか。
土曜日は、その週の4日目
別表7・別表8に該当せず、特別訪問看護指示書の対象期間でもないなど、週4日以上の算定要件を満たさない場合、土曜日はその週の4日目となり、訪問看護基本療養費を算定できません。
「緊急の呼び出しだから、週3日を超えても自動的に医療保険で算定できる」というわけではありません。緊急訪問看護加算があることだけで、週3日の上限がなくなるわけでもありません。
ただし、病状の変化により主治医が特別訪問看護指示書を交付するなど、必要な要件を満たす場合には、保険での取り扱いが変わることがあります。
事前に事業所へ確認したいこと
- 週3日訪問した後の緊急時の対応
- 保険適用と自己負担の有無
- 訪問にかかる料金
※ここで説明しているのは、医療保険で週3日の上限が適用される場合です。介護保険の訪問看護とは取り扱いが異なります。
参考:厚生労働省「訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法」訪問看護基本療養費の注1・6・9
別表7に該当すると週4日以上の訪問が可能
「別表7」とは、厚生労働大臣が定める疾病等の一覧です。
例えば、
- 末期の悪性腫瘍
- 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
- 多発性硬化症
- 重症筋無力症
- 脊髄小脳変性症
- 進行性筋ジストロフィー症
- 人工呼吸器を使用している状態
などが含まれます。
別表7に該当し、主治医が必要と判断した場合には、医療保険で週4日以上の訪問看護を利用できる場合があります。
また、要支援・要介護認定を受けている方でも、別表7に該当する場合には、訪問看護が医療保険となるケースがあります。
別表7の全項目については、こちらの記事でまとめています。
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別表8でも週4日以上訪問できる場合がある
「別表8」は、特別な医療管理を必要とする状態をまとめたものです。
例えば、
- 気管カニューレを使用している
- 留置カテーテルを使用している
- 在宅酸素療法を行っている
- 在宅人工呼吸器を使用している
- 中心静脈栄養を行っている
- 人工肛門・人工膀胱がある
- 真皮を越える褥瘡がある
- 在宅で点滴管理を行っている
などがあります。
医療保険で訪問看護を利用している方が別表8に該当し、頻回な訪問が必要な場合には、週4日以上の訪問が可能です。
ここで注意したいことがあります。
別表8に該当=自動的に医療保険、ではありません
別表8に該当しても、必ず介護保険から医療保険に変わるわけではありません。
利用している保険や病状、主治医の指示などを確認したうえで判断します。
このあたりは制度上少し複雑な部分なので、ご不明な場合は訪問看護ステーションやケアマネジャー、主治医へ確認することをおすすめします。
特別訪問看護指示書が出た場合は毎日訪問できる?
状態が急に悪化した場合など、一時的に頻回な訪問看護が必要になることがあります。
そこで使用されるのが、特別訪問看護指示書(特指示)です。
特指示の要点
特別訪問看護指示書は、主治医が診療に基づき、急性増悪などにより一時的に週4日以上の頻回な訪問看護が必要と判断した場合に交付されます。特指示期間中は、原則として週4日以上の訪問が必要であることを前提に、訪問計画を立てます。
指示期間は、指示日から最長14日間です。原則として月1回までですが、気管カニューレを使用している方、または真皮を越える褥瘡がある方は月2回まで対象となります。
つまり、状態によっては、月・火・水・木・金・土・日と連日訪問することも可能です。
毎日の訪問が必須という意味ではありませんが、原則として週4日以上の頻回な訪問が必要な状態であることが前提です。病状や必要な処置を踏まえ、主治医と訪問看護ステーションが連携して具体的な訪問日数・回数を決めます。
特別訪問看護指示書について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
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また、特指示期間中に看護・リハビリで何を考えるのかについてはこちらで紹介しています。
1日に2回、3回訪問することもできる?
状態によっては可能です。
医療保険では、別表7などの対象者や特別訪問看護指示書が交付された利用者について、必要に応じて1日に2回、または3回以上の訪問看護を行う仕組みがあります。
1日に複数回訪問する例
- 朝:点滴・全身状態の確認
- 昼:呼吸状態・医療機器の確認
- 夕方:症状確認・家族支援
「回数を増やせる制度がある」というだけで、誰でも1日複数回利用できるわけではありません。
あくまで、本人の状態に応じて必要性を判断することが前提です。
介護保険の訪問看護は週何回まで?
介護保険の場合、医療保険のような、「原則週3日まで」という一律の回数制限はありません。
必要なサービス量を検討し、ケアマネジャーが作成するケアプランなどに基づいて訪問回数を決めていきます。厚生労働省も、介護保険ではケアプランに基づいて訪問看護の回数・時間が設定される仕組みを示しています。
ただし、
- 要介護度
- 他に利用している介護サービス
- 区分支給限度基準額
- 本人の状態
- 主治医の指示
などによって実際に利用できるサービス量は変わります。
そのため、「介護保険なら何回でも訪問看護を利用できる」という意味ではありません。
本人に必要な訪問回数を、ケアマネジャーや主治医、訪問看護ステーションなどで相談して決めていきます。
訪問看護を毎日利用することはできる?
条件を満たせば可能です。
例えば、
- がん終末期で状態変化が大きい
- 人工呼吸器など高度な医療管理が必要
- 急性増悪によって頻回な観察が必要
- 退院後、一時的に医療管理が多い
- 褥瘡処置を頻回に行う必要がある
- 症状コントロールが不安定
などでは、連日の訪問看護が必要になることがあります。
大切なのは、「制度上、何回訪問できるか」だけで考えないこと。
その方が自宅で安心して暮らすためには何が必要なのかを考え、そのうえで利用できる制度を組み合わせていきます。
「週何回必要か」は、その人によって違います
訪問看護では、「週1回で十分な方」もいれば、「毎日訪問した方が安全な方」もいます。
例えば同じ病気でも、
- 病状
- 医療処置
- 家族の介護力
- 本人ができること
- 生活環境
- 退院直後か、状態が安定している時期か
によって必要な訪問回数は変わります。
私たちが大切にしているのは、病気だけを見るのではなく、その人の暮らしを見ること。
訪問回数も、制度ありきではなく、その人の生活を考えながら組み立てていきます。
福井で訪問看護の利用回数に迷ったらご相談ください
アトリエ訪問看護ステーションでは、福井市を中心に、小児から高齢者まで幅広く訪問しています。
退院直後の方や、医療的ケアが必要な方、人工呼吸器を使用している方、終末期の方などについてもご相談いただけます。
こんなご相談もどうぞ
- 医療保険と介護保険、どちらになる?
- 週何回くらい訪問できる?
- 退院直後なので毎日来てもらいたい
- 特別訪問看護指示書の対象になる?
といった段階でも大丈夫です。
主治医やケアマネジャーなど関係機関と連携しながら、必要な訪問回数を一緒に考えます。
新規のご相談・ご依頼も随時受け付けています。
アトリエ訪問看護ステーション
よくある質問
Q. 訪問看護は週3回までですか?
医療保険では原則として週3日までですが、別表7・別表8に該当する場合や特別訪問看護指示書が交付された期間など、週4日以上訪問できるケースがあります。
Q. 訪問看護に毎日来てもらえますか?
病状や制度上の条件を満たし、頻回な訪問が必要と判断された場合には可能です。特別訪問看護指示書が交付された場合などは、指示期間中に連日の訪問を行うケースがあります。
Q. 介護保険の訪問看護は週何回までですか?
医療保険のような一律の週3日という上限はありません。本人の状態やケアプラン、区分支給限度基準額、他サービスの利用状況などを踏まえて決定します。
Q. 別表8なら医療保険になりますか?
別表8に該当することだけを理由に、必ず介護保険から医療保険へ変更されるわけではありません。保険の適用については年齢・要介護認定・疾病・状態などを合わせて確認する必要があります。
参考資料
本記事は、厚生労働省の2026年度診療報酬改定資料および訪問看護療養費に関する現行の告示・基準をもとに作成しています。
- 厚生労働省:令和8年度診療報酬改定について
- 厚生労働省:訪問看護療養費に係る訪問看護ステーションの基準等
- 厚生労働省:訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法
- 厚生労働省:特掲診療料の施設基準等 別表第7・第8
- 厚生労働省:訪問看護に関する資料
※制度の適用は利用者さまの年齢、疾病、要介護認定、医師の指示、状態などによって異なります。個別の利用については主治医・ケアマネジャー・訪問看護ステーション等へご確認ください。