訪問看護は担当制?複数担当制?どっちがいいの?
ちなみに、福井市のアトリエ訪問看護ステーションでは、原則として複数担当制(チーム制)を採用しています。
この記事のポイント
- 担当制と複数担当制のメリット・デメリットがわかる
- どんな人が、どちらの体制に向いているかがわかる
目次
担当制と複数担当制の違い
担当制
一人の利用者様に、主に同じスタッフが継続して訪問する体制です。
関係を深めやすく、慣れたスタッフの訪問が安心につながる方に向いています。担当者が休むときの引き継ぎや、周囲のフォローが大切です。
複数担当制(チーム制)
一人の利用者様に、複数のスタッフが交代で訪問する体制です。
さまざまな経験や視点を生かした支援を希望する方に向いています。一方、人が変わることへの不安に配慮し、スタッフ間で丁寧に情報を共有する必要があります。
※複数担当制は、毎回2人・3人で同時に訪問するという意味ではありません。主担当・副担当を置くなど、両方を組み合わせる事業所もあります。
担当制のデメリット・気をつけたい5つのこと
同じスタッフと関係を深めやすい担当制にも、注意したい点があります。特に、担当者一人に情報や対応が集中する体制では、次のような課題が生じることがあります。
① 長期休暇・退職時の引き継ぎ
担当者だけが状態やケアの経緯を把握していると、長期休暇や退職の際に、継続した支援を届けにくくなることがあります。
② ケアの質が個人の経験に左右されやすい
看護・リハビリの経験や得意分野によって、評価や支援の内容に差が生じることがあります。ほかのスタッフの視点や助言を取り入れる仕組みが大切です。
③ 相談・依頼が特定のスタッフに集中しやすい
経験や得意分野への評価から、新規の相談・依頼が一部のスタッフに集中することがあります。一方で、強みが十分に伝わらないスタッフは、力を発揮する機会が少なくなる場合もあります。
④ 訪問が増えたときに負担が偏りやすい
例えば、週2回の訪問から、特別訪問看護指示書が出て土日を含む訪問が必要になった場合。一人で対応を担う体制では、担当者の休日出勤や勤務変更が必要になることがあります。
⑤ オンコール時に状況をつかみにくい
普段担当していない利用者様から緊急の相談があったとき、情報共有が不十分だと、状態やケアの経緯を把握しにくく、適切な支援につなぐまでに時間がかかることがあります。
こうした課題は、担当制でも、情報共有や代わりに訪問できる体制を整えることで補えます。体制の名前だけでなく、日々の連携やフォローの仕組みを確認することが大切です。
アトリエが複数担当制を大切にする4つの理由
① さまざまな視点で、暮らしを見られる
アトリエには、さまざまなキャリアや経験を持つ看護師がいます。
複数のスタッフで関わることで、一人では気づきにくい変化にも、別のスタッフの視点から気づけることがあります。
それぞれの経験や得意分野を生かし、さまざまな視点から利用者様の状態や暮らしを評価・フォローできること。それが、チーム制の良さだと考えています。
② 休暇や急な欠勤でも、支援をつなぎやすい
「自分が休んだら、あの方はどうなるだろう」。利用者様を大切に思うからこそ、心配になることもあると思います。
普段から複数のスタッフが関わっていれば、状態やケアを知るメンバーへ引き継ぎやすくなります。
人員配置やスケジュール調整も含め、利用者様への継続した支援と、スタッフが安心して休める環境の両方を大切にしています。
③ 判断に迷ったとき、一緒に考えられる
「前回はどうだった?」「この変化をどう考える?」
同じ利用者様を知るスタッフに相談し、意見を聞くことは、日々の安心や学びにつながります。
夜間・緊急時にも備え、普段の状態や対応方針を共有することを大切にしています。
④ 24時間365日の対応を、チームで支える
アトリエは、土日祝日を含め、24時間365日対応しています。スタッフはシフト制で働いているため、平日に休むこともあります。
一人の担当者だけで訪問を担う場合、そのスタッフの休日に合わせて、訪問をお休みにしたり、曜日を変更したりする必要が生じることがあります。
だからこそ、アトリエでは複数のスタッフが普段から関わり、スタッフの休みによって必要な訪問が途切れないよう、チームで調整しています。
訪問するのは一人でも、支えているのはチームです。
利用者様の暮らしに合わせて、継続した看護を届けることを大切にしています。
複数担当制にも、課題はあります
気をつけたい3つのこと
- 申し送りが不十分だと、同じ説明を何度もお願いしてしまう
- ケアや説明の違いが、ご本人・ご家族の戸惑いにつながる
- 役割が曖昧だと、必要な連絡や確認が抜けてしまう
訪問を分担するだけでは、チームとして十分ではありません。ケアの目的・注意点と、誰が何を担うかを共有することが大切です。
アトリエの情報共有と相談の仕組み
次に訪問する人がわかる記録
アトリエでは、ICTを活用し、スタッフ間で情報を共有しています。
記録で共有したいこと
- 普段の状態と、最近の変化
- ケアの目的・手順・注意点
- ご本人やご家族の希望
- 次回確認したいこと
- 相談した内容と、その後の方針
大切にしているのは、記録の長さよりも「次に訪問する人に、何を知っておいてほしいか」という視点です。
訪問中にも相談できる手段
スタッフにはインカムを支給し、困ったことや確認したいことを共有する手段として活用しています。
相談できる手段と、一緒に考える仲間。その両方が、訪問中の安心につながると考えています。
利用者様に合わせて、担当の組み方を調整
「慣れた人に来てほしい」「人が変わると不安になる」。そんな思いにも配慮が必要です。
同じスタッフとの関係が安心につながる場合には、担当者と管理者を中心に関わるなど、体制を調整します。
疾患名だけで決めず、ご本人の希望や状態、これまでの関係性を踏まえて考えています。
どちらがいい?自分に合う働き方で選ぶ
担当制とチーム制に、どちらが良い・悪いということはありません。それぞれにメリット・デメリットがあり、合う体制は会社の方針や管理者の考え方・特性によっても変わります。
担当制が向いている方
自分が中心となって利用者様とじっくり関わり、目の前の看護に黙々と取り組みたい方には、担当制がおすすめです。
チーム制が向いている方
仲間と気づきや経験を共有し、相談しながら、チームで利用者様を支えたい方には、複数担当制(チーム制)がおすすめです。
どちらの体制でも、情報共有や相談は欠かせません。自分が大切にしたい看護と、その職場の働き方が合っているかを確かめてみてください。
見学・面接で確認したい5つのこと
- 一人の利用者様に、普段は何人が関わりますか?
- 初めての訪問には、同行や引き継ぎがありますか?
- 訪問中や夜間に迷ったら、誰に相談できますか?
- 急な欠勤や休暇のとき、誰が訪問を調整しますか?
- 計画書・報告書や関係機関への連絡は、誰が担当しますか?
担当制でも、周囲のフォローが整っている職場はあります。体制の名前とあわせて、日々どのように助け合っているかを聞いてみてください。
訪問は一人でも、
看護はチームで。
気づきを共有し、迷ったら相談する。
誰かが休むときは、チームで支える。
アトリエは、そうした積み重ねを
大切にしています。
福井市で訪問看護への転職を考えている方は、ぜひ見学やカジュアル面談で、アトリエの働き方を聞いてみてください。
同じ担当者の訪問を希望される方へ
「担当制がいい」「いつも同じスタッフに来てほしい」という利用者様もいらっしゃいます。
アトリエでは、そのお気持ちも大切にし、ご希望や状況に合わせて柔軟に対応いたします。担当の組み方についても、どうぞお気軽にご相談ください。