「訪問看護に転職すると、これまで身につけた医療技術を生かせなくなるのではないか」
「病院より看護師としてのスキルが落ちてしまいそう」
急性期病棟やICUで働いてきた看護師さんから、こうした声を聞くことがあります。しかし、医療依存度の高い方が自宅で生活することが増えている近年、急性期やICUで培った観察力、判断力、医療処置の経験は、訪問看護でも必要とされています。
目次
急性期・ICU経験は、訪問看護でも生かせる?
結論、急性期やICUでの経験は、訪問看護の現場でも大きな強みになります。訪問看護では、基本的に看護師が一人で利用者様のご自宅を訪問します。
限られた時間と環境の中で、
- いつもと何が違うのか
- この変化は自宅で経過を見られるのか
- 医師への報告が必要なのか
- 緊急受診や救急要請が必要なのか
を判断しなければなりません。
急性期やICUで身につけた、わずかな変化を見逃さない観察力や、状態を整理して医師へ報告する力は、在宅でもそのまま生かすことができます。
急性期経験が生きる理由①小さな変化からに気付ける
病院とは異なり、在宅にはモニターや検査機器が十分にそろっているわけではありません。
そのため、表情、会話、呼吸状態、皮膚の色、食事量、排泄状況、動作の変化など、日常生活の中に現れるサインを捉える必要があります。
「数値は大きく変わっていないけれど、何かいつもと違う」
この感覚を根拠のあるアセスメントにつなげられることは、急性期を経験した看護師の大きな強みです。早い段階で主治医や関係機関へ相談できれば、重症化や再入院を防げる可能性があります。
病院で行ってきた早期発見・早期対応を、在宅では予防的な看護として生かすことができます。
急性期経験が生きる理由②医療依存度の高い方を、自宅で支えられる
現在は、人工呼吸器や在宅酸素を使用している方、中心静脈カテーテルやポートを管理している方など、継続的な医療管理を必要としながら自宅で生活する方が増えています。
アトリエでは、小児から高齢者まで、幅広い利用者様を受け入れています。
具体的には、
- 人工呼吸器・在宅酸素の管理
- PICC・CVポートの管理
- 輸血
- 腹水穿刺
- 腎ろうなどのカテーテル管理
- 褥瘡や皮膚トラブルへの対応
- がん末期や神経難病の療養支援
- 自宅での看取り
- 医療的ケアを必要とする小児への訪問
などに対応しています。
複数の疾患や医療処置を抱える方に対して、状態を総合的に捉える力は、急性期やICUでの経験が特に生きる部分です。
急性期経験が生きる理由③ご家族の不安を、安心へ変えられる
在宅医療では、利用者様だけでなく、ご家族への支援も大切です。医療機器のアラームが鳴ったときの対応、吸引や栄養管理、体調が変化した際の連絡方法など、ご家族が不安を抱えながら医療的ケアを担っていることもあります。
看護師が状態を正確に評価し、
「今はこういう状態です」
「この症状が出た場合は、すぐに連絡してください」
「現時点では慌てなくても大丈夫です」
と分かりやすく伝えることで、ご本人とご家族の安心につながります。
急性期で培った知識や経験は、医療処置を行うためだけのものではありません。利用者様とご家族が安心して自宅で過ごすための、説明力や支援力としても生かされます。
病院の看護と、訪問看護の違い
病院では、治療や救命、早期回復を目的とした看護が中心になります。一方、訪問看護では、病気や障害がある状態でも、その人らしい生活を続けられるように支援します。
大切なのは、病態だけを見るのではなく、
- どのような生活を送りたいのか
- 何を大切にしているのか
- ご家族はどのような不安を抱えているのか
- 自宅で安全に生活を続けるために何が必要なのか
を考えることです。
病院で「命を守る看護」を経験したからこそ、その先にある「暮らしを守る看護」ができます。
アトリエが大切にしているのも、病態だけではなく、利用者様の暮らしを見ることです。
訪問看護が未経験でも大丈夫です
アトリエで働くスタッフの多くは、訪問看護未経験からスタートしています。訪問看護は一人で訪問する仕事ですが、最初から一人で判断を任せるわけではありません。
入職後は、経験や習熟度に合わせて同行訪問を行います。訪問中に判断に迷った場合も、管理者や他の看護師へ相談できる体制を整えています。
一人で訪問していても、一人で抱え込む仕事にはしない。それがアトリエの考え方です。
看護師だけで完結しない、チームでの支援
在宅では、看護師だけですべてを解決することはできません。
主治医、ケアマネジャー、相談員、ヘルパー、薬剤師、福祉用具事業所、施設職員、リハビリ職など、多くの職種と連携しながら支援します。
アトリエには看護師だけでなく、理学療法士などのリハビリ職も在籍しています。
呼吸状態、嚥下、姿勢、移動能力、生活環境など、それぞれの専門性を持ち寄りながら、利用者様の生活を支えています。急性期で身につけた医療的な視点に、生活やリハビリの視点を加えることで、看護師としての支援の幅も広がります。
急性期を離れることは、医療から離れることではありません
訪問看護への転職は、これまでのキャリアをリセットすることではありません。急性期やICUで培った経験を、自宅で生活する利用者様のために使う、新しいキャリアです。病院では、退院後の生活まで継続して関わることが難しい場合があります。
訪問看護では、退院したその日から、利用者様が自宅でどのように暮らしていくのかを見届けることができます。状態が安定していく過程だけでなく、家族との時間、社会とのつながり、人生の最終段階まで支援することがあります。
目の前の処置だけではなく、その人の生活や人生に向き合えることが、訪問看護の魅力です。
福井で訪問看護への転職を考えている看護師さんへ
「訪問看護に興味はあるけれど、自分にできるか分からない」
「一人で訪問することが不安」
「これまでの急性期経験を生かせる職場で働きたい」
そう感じている方は、まずは実際の訪問看護について知るところから始めてみてください。
アトリエ訪問看護ステーションでは、小児から高齢者、医療依存度の高い方、人生の最終段階にある方まで、幅広い利用者様を支援しています。
急性期で培った医療的な判断力と、利用者様の暮らしに向き合う姿勢。その両方を大切にできる看護師と、一緒に地域の在宅医療を支えていきたいと考えています。
病院で積み重ねてきた経験を、今度は利用者様の暮らしの中で生かしてみませんか。
>>>採用ページ
監修:アトリエ訪問看護ステーション福井